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特定秘密保護法に反対するため、弁護士や市民が「秘密法と共謀罪に反対する愛知の会」を結成しました。各地のイベント、最新ニュースも載せます。集団的自衛権にも反対です。https://www.facebook.com/nohimityu


by beshi50
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【声明】海上自衛隊1等海佐による「秘密漏洩」を口実とした、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、改めて秘密保護法の廃止を訴える声明

秘密保護法対策弁護団は23/1/14に「海上自衛隊1等海佐による「秘密漏洩」を口実とした、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、改めて秘密保護法の廃止を訴える声明」を出しました。

秘密法と共謀罪に反対する愛知の会も賛同団体になりました。

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【声明】海上自衛隊1等海佐による「秘密漏洩」を口実とした、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、改めて秘密保護法の廃止を訴える声明(賛同団体追記)
海上自衛隊1等海佐による「秘密漏洩」を口実とした、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、改めて秘密保護法の廃止を訴える声明

2023年1月14日
秘密保護法対策弁護団

 防衛省は、秘密保護法で定められた「特定秘密」をOBに漏らしたとして、海上自衛隊の1等海佐を昨年12月26日付けで懲戒免職処分にし、自衛隊内部の捜査機関である警務隊は1等海佐を秘密保護法違反で書類送検とした。防衛省発表の「海上自衛隊における特定秘密等漏えい事案について」と題する報告書及び報道によると、1等海佐は、海自で情報を専門的に扱う情報業務群の司令を務めていた2020年3月、すでに退職していた元自衛艦隊司令官・海将に対して最新の安全保障情勢に関する説明を行った際、秘密保護法で定められた「特定秘密」にあたる「我が国周辺の情勢に関し収集した情報等に関する特定秘密」などを漏らしたとされている。1等海佐と元海将は過去に上司・部下の関係であり、元海将以外への情報漏えいは確認されなかったという。元海将は講演などの機会があり、正確な情報を把握するため可能な範囲で説明を依頼したものであり、「特定秘密」など秘密の情報の提供依頼はなかったとも報じられている。

 報道によれば、秘密漏洩したとされる一等海佐も特定秘密を漏洩したという認識がなく、情報を受けたとされる元海将は、取り調べでも黒塗りの文書しか示されず、何が特定秘密か分からなかったと取材に答えている。漏洩した一等海佐は、情報業務群に在籍していた情報問題の専門家であり、その専門家でも何が秘密保護法違反か分からず、違反の認識もなかったのである。情報を受け取った側も秘密保護法違反と認識していなかった。そして何より実害がなくとも、後になって犯罪扱いされてしまうのである。
 本件により、秘密保護法の反対運動でスローガンとなった「何が秘密か、それが秘密だ」という批判が真実だったことが、証明されたのである。あわせて、今回の事件により、秘密保護法が、事前に犯罪行為を明示して行為の自由を保障するための近代刑法の大原則である罪刑法定主義に違反するものであり、恣意的に刑事手続が発動されるおそれがあることも明らかになった。

 特定秘密の2021年末時点での指定件数は659件で、防衛省の指定件数が最も多く、375件に及ぶ。同時点での特定秘密が記録された行政文書数で見ると、防衛省は20万5454件という膨大な数に上る。特定秘密の取扱いの業務を行うことができる者の数は、全体が13万4297人のところ、防衛省が突出して多く、12万3234人で、90%を超えている(以上につき、2022年6月付け政府報告参照)。防衛省が特定秘密の指定を乱発し、秘密の範囲を恣意的に拡大し、かえって秘密の管理が制御不能になっていることが浮かび上がる。
 特定秘密の指定の妥当性をチェックすることができず、恣意的な運用に歯止めをかけられない秘密保護法の構造的な問題が問われている。本件で漏洩されたという特定秘密も、防衛省報告書では「我が国周辺の情勢に関し収集した情報等」とされ、「何が秘密か」は分からず、特に秘匿する必要があった情報なのかの判断すらできない。運用をチェックするために、衆参両院に設けられた情報監視審査会と、内閣府に設けられた独立公文書管理監の双方の機能強化が必須である。

 また、何が秘密かを開示することなく「秘密漏洩」の報道のみが続く状態こそが、知る権利を制約し、萎縮効果を生む。特に、防衛三文書の閣議決定に合わせて本件が立件されたのは、国家安全保障戦略についての国民的討議を萎縮させる意図も感じざるを得ない。さらに、本件についてこの時期に一斉に報道させていることは、次の国会で外国通報目的の情報漏洩を極刑に処す「スパイ防止法」の提案が準備されていることともつながっている。

 私たち秘密保護法対策弁護団は、弁護体制を整えると共に、秘密保護法廃止運動を担うために、2014年1月24日に結成された。秘密保護法には根本的な欠陥があり、何が秘密に指定されるかが限定されず、政府の違法行為を秘密に指定してはならないことも明記されていない。公務員だけでなく、ジャーナリストや市民も、独立教唆・共謀・煽動の段階から処罰される。最高刑は懲役10年の厳罰である。政府の違法行為を暴いた内部告発者、ジャーナリスト、市民活動家を守る仕組みも含まれていない。政府から独立した「第三者機関」も存在しない。憲法及び自由権規約で保障された知る権利と、ツワネ原則(国家安全保障と情報への権利に関する国際原則)にことごとく反しているばかりでなく、国連人権理事会の特別報告者フランク・ラリュー氏及びデイビッド・ケイ氏並びにピレイ国連人権高等弁務官、さらに国連・自由権規約委員会からも重大な懸念が表明された。
 本件によって、あらためて、秘密保護法が、政府の秘密を恣意的に拡大させること、罪刑法定主義に違反すること、そして、情報公開とそれに基づく民主的な討論を阻害することが浮き彫りにされた。私たち秘密保護法対策弁護団は、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、あらためて秘密保護法の廃止を求める。
以上
【賛同団体】
秘密法と共謀罪に反対する愛知の会
秘密保護法の廃止を求める岐阜の会
板橋高校卒業式事件から『表現の自由』をめざす会
秘密保護法と共謀罪を考える四日市の会
平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声
※賛同団体を追記しました(2023年1月19日時点)。

by beshi50 | 2023-01-19 20:58 | お知らせ・報告など | Trackback | Comments(0)