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特定秘密保護法に反対するため、弁護士や市民が「秘密法と共謀罪に反対する愛知の会」を結成しました。各地のイベント、最新ニュースも載せます。集団的自衛権にも反対です。https://www.facebook.com/nohimityu


by beshi50
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学習会「有罪率99.9%の壁をいかに打ち破ったのか」開催

秘密法と共謀罪に反対する愛知の会は、18/10/9に警察の市民運動への監視・弾圧を許さない【第1回】「有罪率99.9%の壁をいかに打ち破ったのか」-名古屋・白龍町マンション事件-を行いました。

・配付資料
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/himitsu/181009.pdf


低層住宅が並ぶ住宅地に突然15階建ての高層マンションが建つ計画が持ち上がり、近隣住民達はマンション建設反対運動を行いました。
しかし2016/10/7、リーダーである奥田恭正さんが、「現場監督の胸を両手で突き飛ばした」容疑で逮捕・起訴されました。
拘留は14日間に及びました。

講師の塚田聡子弁護士は、奥田さんをどのように弁護したのかを身振り手振りを交えて説明しました。
現場の防犯カメラの映像は、奥田さんの背後からしか映っていませんが、腕を組んでスマホを手に持っており、関節の動きの専門家である橋本正次・東京歯科大学教授の鑑定によれば、突き飛ばし行為はないとされました。
しかも、現場監督は起訴時の証言に変えて、「左手はスマホを持っており、右手で突き飛ばされた」と証人尋問で証言しました。
一方、現場を目撃した警備員は「両手で突き飛ばすところをはっきり見た」と証言しました。

弁護団は、「本件は、マンション建設に反対する住民を敵視した業者と警察による不当な弾圧だ」としました。
結局判決では無罪。検察も控訴断念して確定しました。
しかし、残念ながらマンションは完成してしまいました。

学習会「有罪率99.9%の壁をいかに打ち破ったのか」開催_c0241022_14534628.jpg
学習会「有罪率99.9%の壁をいかに打ち破ったのか」開催_c0241022_14535850.jpg

無罪が確定した現在、騒音による損害賠償請求、周辺防犯カメラの損害賠償請求、刑事補償、費用補償請求、現場監督に対する損害賠償請求(虚偽の被害申告)、業者に対する損害賠償請求(使用者責任)、国家賠償請求(不当な捜査)を行っています。
塚田弁護士は、「薬局を経営している奥田さんが、逃亡のおそれもないのに逮捕された。防犯カメラもあらかじめ鑑定していれば突き飛ばしていないことはあきらかなのに検察官が起訴した。しかし指紋とかDNAを取られている。『前科者』扱いはおかしい」としました。


続いて、奥田恭正さんが、「皆さまに毎回大勢裁判傍聴していただき無罪を勝ち取った。控訴しないよう2000筆の署名もいただいた。塚田弁護士をはじめ大勢の弁護士の活躍も本当に有り難かった。実は、本日愛知県議会警察委員会で、陳情も行った。」と述べました。

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高木ひろし愛知県議会議員は、「警察委員会で、陳情をすると口頭陳情できるので奥田さんに口頭陳情をしていただいた後、警察本部長と刑事部長に、奥田さんの無罪について警察は反省する点があるのではないかと聞いた。予想以上に刑事部長は『今回の捜査は適正な捜査だったと今でも確信している』と断言した。議会でないと具体的にやり取りできない。改める点をはっきりさせたい。議会としては、違法かどうかだけでなく、適正かどうかも追及したい」としました。

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質疑の中で塚田弁護士は「これは共謀罪の先取りではないかということで注目を浴びた。
警察・検察で取り調べする際、供述調書というものが作られ、署名を求められる。供述調書に署名を求められ、それが一部誤って報道されたことはあった。」と述べました。

事務局長の浜島将周弁護士は「警察がやろうと思えば何でもやれる、というのが今回の事件。警察は事件として起訴する必要は無かったのでは無いか。警察としては、逮捕して拘留すれば成果があった。
共謀罪の先駆けと言うことではなく、昔からずっとされてきた。今後も連続学習会をやっていきたい」としました。

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・第2回・第3回連続学習会チラシ
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/himitsu/181023.pdf

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【愛知】10/23(火)公安警察は「無法地帯」か?
 -大垣警察市民監視事件-

秘密法と共謀罪に反対する愛知の会連続学習会<第2回>
日時:10月23日(火) 18:30~
講師:山田秀樹弁護団長
 公安警察は、『目を付けた』市民を監視し、個人情報を収集・集積している。
 しかしその法的根拠は見当たらない。
場所:名古屋第一法律事務所3F
 (名古屋市中区丸の内2-8-22 三博ビル)
  地下鉄「丸の内」エレベーター出口すぐ
資料代:500円
チラシ http://www.nagoya.ombudsman.jp/himitsu/180914.pdf
主催:秘密法と共謀罪に反対する愛知の会
https://nohimityu.exblog.jp/

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【愛知】11/13(火)日本の刑事司法制度を考える
 -「刑事司法改革」の功罪-
 
講師:石田倫識・愛知学院大学教授(刑事訴訟法)
 1978年、福岡県生まれ。新進気鋭の研究者に、刑事司法制度の問題点(誤判冤罪の問題等)に触れながら、この間の一連の刑事司法改革(裁判員法の導入から今般の刑訴法改正まで)の功罪についてお話しいただく。
場所:名古屋第一法律事務所3F
 (名古屋市中区丸の内2-8-22 三博ビル)
  地下鉄「丸の内」エレベーター出口すぐ
資料代:500円
チラシ http://www.nagoya.ombudsman.jp/himitsu/180914.pdf
主催:秘密法と共謀罪に反対する愛知の会
https://nohimityu.exblog.jp/

石田倫識(いしだ・とものぶ)先生 プロフィール

1978年、福岡県生まれ。九州大学法学部卒業、同大学院法学府博士後期課程単位取得退学。同助手・助教等を経て、現在、愛知学院大学法学部教授。専攻は刑事訴訟法で、とくに黙秘権、弁護権、被疑者の取調べ等を研究している。
主要著作として、共編著『接見交通権の理論と実務』(現代人文社、2018年)、「被疑者・被告人の防御主体性――黙秘権を手掛かりに」『シリーズ刑事司法を考える第3巻 刑事司法を担う人々』(岩波書店、2017年)、「黙秘権保障と刑事手続の構造」刑法雑誌53巻2号(2014年)ほか、多数。

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by beshi50 | 2018-10-09 23:59 | お知らせ・報告など | Trackback | Comments(0)