第3回筋トレゼミ「これからの新しい戦争法制について」45名参加で大成功
2015年 06月 12日
秘密保全法に反対する愛知の会は、2015年6月11日に愛大車道校舎・会議室で第3回筋トレゼミを開催し、45名が参加して大成功でした。
講師の矢崎暁子弁護士が法案を説明し、その後ディスカッションを行いました。
配布資料と、議論の概要を掲載いたします。
【配布資料】
・H27.5.15 内閣官房 内閣府 外務省 防衛省
「平和安全法制」の概要
我が国及び国際社会の平和及び安全のための切れ目のない体制の整備
http://www.cas.go.jp/jp/houan/150515/siryou1.pdf
・平成27年6月9日 内閣官房 内閣法制局
他国の武力の行使との一体化の回避について
http://www.sjmk.org/?page_id=200
・平成27年6月9日 内閣官房 内閣法制局
新三要件の従前の憲法解釈との論理的整合性等について
http://www.sjmk.org/?page_id=198
・2015年6月9日 沖縄タイムス
【安保論戦Q&A】自衛隊の武器使用拡大 野党、武力行使に発展懸念
「武力行使」と「武器使用」の違い
http://www.47news.jp/47topics/e/265887.php
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講師の矢﨑弁護士が<「平和安全法制」の概要>という政府が出した資料を用意し、説明されました。(内容は略します)
①「平和安全法制」の構成
10の法律を束ねた「整備法」と新規の「国際平和支援法」
② それぞれの法律の概要
何が変わったのか、何がしたいのかを簡潔に説明されました。
そのあとは意見交換です。
・日米ガイドラインの中の「同盟調整メカニズム」と国家安全保障会議(NSC)との関係はどうなるのだろう。
・重要なことはNSCで決める体制になっている。最近の閣議は10分少々…。秘密法で閣僚も知らされない情報もある。NSC設置と秘密保護法はワンセット。密室で一部の人間で決めて何が悪い! と胸を張る首相だから困る。
・NSCで議論した武器輸出に関する配布資料を公開請求したら「非公開資料」というものがあった。それも公開請求したら非公開だった。会議録は非公開。
・NSCの下にそれを補佐する幹事会がある。 議事録を公開請求したら、「存在しない」と。
・イラク訴訟の判決文を是非読んでほしい。2006年からの空自の活動がつぶさに書かれている。自衛隊は何をやってきたかを知り、これから何をやりたいのかを 掴み取る必要がある。
・国際平和支援法は以前出そうとしていた「海外派兵恒久法」だ。今まではイラク特措法のように、その時々特別法をつくる必要があったがそれを止めていつでもどこへでも自衛隊をだそうということだ。
・なぜ、今安倍が戦争法を出してきたのかを分析する必要がある。南シナ海をめぐって中国との軍事的緊張が高まっている。
・ともかく、戦争法は憲法違反だということをもっともっと知らせていくことが大事。国会でもようやくそういう議論になってきた。
・整備法をみると分かるように、すでに2003年、2004年につくられた法律の改正をやろうとしている。そのことにびっくりした。米国の世界戦略の転換、アジアへのリバランスにともなって日本への軍事的要求が増えている。独自の軍隊をもち世界へ出て行きたい 安倍がそれにのっかっているという構図ではないか。 今始まったわけではないと思う。
・安倍のやっていることは、麻生のいうナチスの手口だ。改憲しなければやれないことを法律で先にやってしまえということ。NSCの議論もあったが、異論を受け付けず国家統制でやろうというのが安倍の政治手法だ。
・「平和安全法制」は戦争法だと、もっともっと宣伝して反対の運動をもりあげよう。
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参考
・2015/6/11 イラク派兵差止訴訟弁護団「憲法違反の「安保法案」の即時撤回・廃案を求める」声明
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/iraq150611.pdf
・2008.4.17名古屋高裁判決
判決要旨
http://www.haheisashidome.jp/hanketsu_kouso/riyuuYoushi.pdf
判決全文
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/331/036331_hanrei.pdf
http://kamuimintara.net/sub/129_14.pdf
(↑ 北海道の方が作られたサイトですが、読みやすい)
・自衛隊イラク派兵差止訴訟の会
http://www.haheisashidome.jp/
・NPO法人 情報公開市民センター
武器輸出・戦争法案に関する情報公開請求
http://www.jkcc.gr.jp/menu3.html
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↑政府作成「『平和安全法制』の概要」を元に説明する、矢崎暁子弁護士

↑45名の参加者によるディスカッションは盛り上がりました。