特定秘密保護法に反対するため、弁護士や市民が「秘密法と共謀罪に反対する愛知の会」を結成しました。各地のイベント、最新ニュースも載せます。集団的自衛権にも反対です。https://www.facebook.com/nohimityu


by beshi50

カテゴリ:国際情報部会( 39 )

2015年6月15日から開催される国連人権理事会の委員に対し、日本の秘密保護法について知ってもらおうと、藤田早苗氏(イギリス・エセックス大学人権センターフェロー)にジュネーブに行っていただけることになりました。
藤田氏は、秘密保護法成立前に国連に働きかけを行い、国連から日本政府に疑問を抱く声明が出されました。
滞在費と渡航費で1回10万円かかります。少なくとも3回、30万円を目標に資金カンパを呼び掛けます。
是非ご協力をお願いいたします。
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2015年3月
さらなる国連への働き掛け 資金カンパのお願い
秘密保全法に反対する愛知の会
〒462-0819 名古屋市北区平安2丁目1-10第5水光ビル3階
TEL 052-910-7721/FAX 052-910-7727
 http://nohimityu.exblog.jp/  no_himitsu@yahoo.co.jp

秘密保全法に反対する愛知の会は、秘密保護法の廃止・反対を国内世論に訴えるだけでなく、これまで国連に対して、秘密保護法が国際人権基準に違反しているとして働きかけを行い、2014年7月に開かれた国連自由権規約委員会では秘密保護法を修正すべきとの勧告を勝ち取りました。
2014年12月に東京で開催した「秘密法に反対する全国ネットワーク」会合で、「(2014年)7月以降、国連の特別報告者が交代した(ラ・ルー氏→デビッド・ケイ カリフォルニア大学教授)ため、今後新特別報告者と関係を作り、秘密保護法について国別調査を行ってほしいなど働きかけを行うこと」が提案されました。
2014年3月、7月とジュネーブの国連に働きかけを行っていただいた藤田早苗氏(イギリス エセックス大学人権センターフェロー)に上記について相談したところ、ジュネーブに行って働きかけを行うには、切り詰めても1回数日の滞在費と渡航費で1回10万円程度必要とのこと。
それを受け、秘密保全法に反対する愛知の会は、できるだけの資金募集をする事としました。秘密法に反対する全国ネットワークにも呼び掛け、3月6日現在すでに95,000円が集まっています。
 今後の秘密保護法廃止運動にとって国内外の世論喚起は不可欠です。そこで、現時点では何回程度の国連に行っていただく必要があるか不明ですが、一回ごとに報告と今後の方向についての藤田さんから意見を聞き、進捗状況にあわせてジュネーブに行っていただく必要があると思われます。当面は国連に3回、30万円のカンパを呼び掛けます。
(人権理事会は年に3回《3月、6月、9月》あります)
全国の皆さんから可能なご支援をいただき、資金目標を実現し、国連への働きかけを行いたいと考えています。特に全国に先駆けて秘密保護法反対運動をしてきた、秘密保全法に反対する愛知の会として、この募金を成功させたいので、ぜひともご協力をお願いいたします。

郵便寄付口座
「藤田さん国連働きかけ」と記載いただき、事務局までお知らせください。
  郵便口座番号=00840-3-214850
  加入者名=秘密保全法に反対する愛知の会
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なお、藤田早苗氏らが執筆した小冊子「世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法」はWEB公開しています。
国連特別報告者への声明も記載されています。ぜひご覧ください。
http://nohimityu.exblog.jp/23314445/

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by beshi50 | 2015-06-14 23:59 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
NPO法人 情報公開市民センターは、平成26年7月の秘密保全法制に関する関係省庁との協議に係る文書を内閣官房に情報公開請求したところ、2015/6/3で開示決定が出ました。
その中に、日本国政府が作った、国連自由権規約委員会での秘密保護法審査に関する想定問答リストが掲載されていました。
・開示された想定問答リスト
 http://www.ombudsman.jp/data/H26-7soutei.pdf

国連からの想定質問に対し、「秘密保護法は国連自由権規約19条ならびに日本国憲法に違反しない」と強弁する姿が見てとれます。ピレー国連人権高等弁務官が秘密保護法に対して「秘密の構成要件が明確でないため、政府は自らにとって不都合な情報を秘密指定することが可能となっている」と懸念を表明した件については、「懸念は当たらない」としています。

また、「ツワネ原則から逸脱しているのではないか」との想定問答については「ツワネ原則は法的拘束力を有するものではない。ツワネ原則は情報へのアクセス権が国の 安全保障上必要な場合に法律により制限されることを認めている」としています。
 
このような丁寧な想定問答を日本国政府が作った背景には、国連からの強い懸念に対してなんとかやり過ごそうとする姿勢があったものと思われます。しかしながら、この想定問答では、とても国連からの懸念を払拭するだけの説得力に欠けます。

しかも、添付されていた、国連との「これまでの経緯」については、「公にしないことを前提とした国際機関とのやり取りの具体的な内容が 記載されている部分については、公にすることにより、国際機関との信頼関係が 損なわれるおそれ及び国際機関との交渉上の不利益を被るおそれがある」として非公開となっています。
 
2015/8/4に情報公開請求したにもかかわらず、開示決定がされたのは約10カ月後の2015/6/3でした。この間、2014/7/24-8/24まで運用基準等のパブリックコメントがあり、2014/12/10に秘密保護法の施行がなされています。
それまでにこの資料がでていれば、運用基準などに影響があったのではないでしょうか。早急な開示を求めます。

・開示決定書
 http://www.ombudsman.jp/data/150603.pdf
・平成26年7月分 秘密保護法 法令協議・法令以外の協議(今回開示分)
 http://www.ombudsman.jp/data/H26-7.pdf
 
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NPO法人 情報公開市民センター 秘密保護法特設ページ
http://www.jkcc.gr.jp/menu6.html

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↑開示された、国連との「これまでの経緯」


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by beshi50 | 2015-06-13 00:00 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
小冊子「世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法」のWEB公開のお知らせ
                                 秘密保全法に反対する愛知の会
皆様
 新しい年を迎えました。残念ながら、昨年、12月10日に秘密保護法が施行されてしまいました。
 重大な人権侵害を招来するこの悪法に対して、あきらめることなくその廃止に向かって運動を続 
 けねばなりません。

 さて、ご存知のように「愛知の会」では、昨年10月に、秘密保護法に対する国際的な批判を収録
 した小冊子、「世界はどう見ているか・・・国際人権基準と秘密保護法」を出版しました。
  この冊子は、幸いにも全国的に好評を頂き、現在まで発行した1500部はすべて売り切れました。
これも皆様方のお力添えの賜物と感謝申し上げます。

  秘密保護法に対する私たちの戦いはまだまだ終わっていません。それどころか、今年中にも国
 会に上程されるとされている集団的自衛権の行使関連法案が成立すれば、この秘密保護法は、
 戦前の軍機保護法などの秘密法制にも匹敵する機能を発するものと予想されます。
  このような状況の中で、秘密保護法と集団的自衛権、或いは日米安保も含めて、私たちがそれ
 らに対する批判と闘いの中で、国際的な人権基準は大きな力になるものです。

  国際的な人権法が関与する分野は極めて多くのことが含まれており、秘密保護法と直接関わる
 表現の自由だけではありません。残念なことに、わが国の教育カリキュラムには、大学教育を含
 めて、人権に関するプログラムがほとんどありません。そのため、私たち日本人の人権意識は先
 進国とは到底考えられない水準です。皮肉なことに、秘密保護法は、そんな日本人の人権意識
 をいささかでも呼び起こすことになりました。勿論、人権意識の広がりも深みもまだまだ不十分で
 すが、「表現の自由・情報取得の自由」が、公然と論じられたことだけでも、これまでにない進歩と
 言わねばなりません。

  人権が尊重されてこそ平和な社会です。戦前の歴史は、人権の無視、破壊が戦争をする国と
 なることを示しており、私たち日本人は身をもって知っているはずです。このことをもう一度、今度
 は、国際的な人権法を通して考え直し、闘いの礎としなければなりません。
  「愛知の会」はこのような考えに基づいて、小冊子「世界はどう見ているか」を出版しました。まだ
 まだ、この小冊子の役割は終わっていません。これからますます広め、わが国の人権意識の高
 揚に役立てねばなりません。

  そのために、小冊子の増し刷りも考えられますが、まず、何よりも広めることが大切です。
 そこで、「愛知の会」は小冊子全体をWEB上で公開することにいたしました。
 小冊子は僅か300円のものですが、WEBによる広範な拡散には到底及びません。
 値段のことを言えば、各人がプリントアウトするより、300円のほうが安いかもしれません。
 しかし私たちの目的は多くの方に読んでいただくことです。
 モニター上であれば、手軽にお読み頂けます。URLは下記の通りです。

  http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/kokusai.pdf

16/4/7 おかげさまで在庫がなくなりました。


  http://nohimityu.exblog.jp/22821356/
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by beshi50 | 2015-01-09 18:27 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会は、2014/12/22に学習会
「自由権規約委員会とその後の批判。ヨーロッパ、その他の人権状況等」を
行い、35名が参加して大盛況でした。

講師は藤田早苗氏(イギリス・エセックス大学 人権センター フェロー)で、
国際人権基準からみた秘密保護法と、主に国連に対する働きかけを
まとめて報告いただきました。
・当日パワーポイント
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/141222.pdf

活発な質問もあり、大変充実した学習会でした。
特に、日本政府は国連の動きに大変敏感になっており、
国連への働きかけを引き続き行っていくことが重要だと感じました。

なお、藤田早苗氏・海渡雄一弁護士が執筆した冊子「世界はどう見ているか」
-国際人権基準と秘密保護法-に、国連のやりとりに関する詳細な資料が
掲載されています。
http://nohimityu.exblog.jp/22821356/

その後、秘密保全法に反対する愛知の会の忘年会も行い、
来年も気を引き締めて引き続き秘密保護法廃止に向けて活動することを
再確認しました。

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↑国連自由権規約委員会による日本報告書審査についての説明を行う、
 藤田早苗氏
 


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【出版】緊急出版『世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法』ぜひ購入を

秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会が、冊子「世界はどう見ているか」
-国際人権基準と秘密保護法- を14/10/17に発行いたしましたが、2カ月で1400部
売れました。増刷しました!ぜひ購入を。
1冊300円(送料別82円)です。全48ページ。
http://nohimityu.exblog.jp/22821356/
ご注文はFAXまたはメールにでお申し込みください。
・申込書(FAX)
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/141017.pdf
・申込メールフォーム
http://ws.formzu.net/fgen/S23406195/

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by beshi50 | 2014-12-25 20:57 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会が、冊子「世界はどう見ているか」
-国際人権基準と秘密保護法- を14/10/14に発行したところ、注文が殺到し
3日で500冊が完売しました。ありがとうございました。
その後も注文が相次いだため、増刷しました。ぜひご購入ください。


1冊300円(送料別82円)です。全48ページ。
ご注文はFAXまたはメールにでお申し込みください。
・申込書(FAX)
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/141017.pdf
・申込メールフォーム
http://ws.formzu.net/fgen/S23406195/

なお、執筆者の一人、海渡雄一弁護士をお招きしての講演会「世界はどう
見ているか-国際人権基準と秘密保護法」を14/11/19(水)18時半から、
名古屋市ウィルあいちで開催いたします。ぜひご参加ください。
http://nohimityu.exblog.jp/22849553/


冊子とともに振込用紙を送りますので、後日お支払いください。
郵便振替口座 00840-3-214850 「秘密保全法に反対する愛知の会」
また、冊子を手売りいただける方はご連絡ください。

お問い合わせ:秘密保全法に反対する愛知の会
〒460-0002 名古屋市中区丸の内3-7-9
チサンマンション丸の内第2 303
TEL 052-953-8052 FAX 052-953-8050
 http://nohimityu.exblog.jp/  no_himitsu@yahoo.co.jp
https://twitter.com/himitsu_control

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冊子『世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法』

秘密保護法、12月10日施行決定!!
これでわかる、国際人権法と秘密法 日本政府はこんなにずれているのか

法制定後の反対運動の過程で浮かび上がってきたのが、国際人権法と秘密保護法との整合性の問題である。・・・ 国際人権法から見ても秘密保護法は撤回して出し直しを要求される内容だということが明らかである。・・・私たちが上から権威的に進められようとしている権威主義的統制に抗するのは、一人一人の自覚的個人の運動によってである。それこそが、私たち一人一人ができる最大の抵抗である。その抵抗の武器は、国際人権条約によって内容を豊かにした憲法であり、それを知った国民の言論による批判である。・・・闘いは学びから、批判の視点は知ることから生まれる。(冊子「まとめ」から)


目次
はじめに
I 国際人権基準とは---国際情報部会
  1 人権の定義
  2 国連と国際人権規約
  3 表現の自由と国際人権基準
II 一般的意見34とツワネ原則---海渡雄一
  1 自由権規約19条に関する一般的規約34
  2 秘密保護法は自由権規約とツワネ原則に違反する
III 国際人権基準「情報にアクセスする権利」に基づく秘密保護法批判
    ---エセックス大学 藤田早苗
  はじめに
  1 ARTICLE19とオープン・ソサエティ財団による批判
  2 国連特別報告者と国連人権高等弁務官による批判
  3 「情報にアクセスする権利」に関する締約国の義務
  4 自由権規約委員会における審査
  5 国際人権規約の実施と秘密保護法
  6 秘密保護法運用基準へのパブリックコメント
  おわりに
IV まとめ---中谷雄二
V 資料編 
 1)国際連合特別報告者による声明---特定秘密保護法は透明性を脅かすものである
2013/11/21
 2)ARTICLE19による声明---秘密保護法を否決するよう、日本の国会に強く求める
     2013/11/12
 3)国際連合特別報告者による日本政府に対する質問
                           2013/11/9
 4)国際連合特別報告者による日本政府に対する質問にたいする在スイス・
 ジュネーブ国際機関向け日本代表部の回答
    2014/1/31
 5)表現の自由に関する国連特別報告者フランク・ラ・ルー氏のビデオメッセージ
    2014/3/10
 6)運用基準に対するモートン・ハルペリン氏のパブリックコメント
 7)運用基準に対するオープン・ソサエティ・ジャスティス・イニシャチブ(OSJI)の
  サンドラ・コリバー氏(シニア・リーガル・オフィサー)によるパブリックコメント
    2014/8/16
 8)2014年7月、自由権規約委員会、第6回日本審査委員会におけるに
 日本NGO19団体による共同ブリーフィング・プレゼンテーション
2014/7/14
 9)2014年7月、自由権規約委員会、第6回日本審査委員会における
 セイベル・フォー委員の質問
2014/7/16
参考文献

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はじめに
 「特定秘密の保護に関する法律」は、昨日12月6日、国内外の強い批判のなかで、
強行採決により成立しました。「何が秘密?それは秘密」。日本各地の反秘密保護法
デモや集会で使われたこの一句こそ、この法案の本質を突くものです。国連をはじめ
諸外国からは、このような杜撰且つ国際的な人権基準とかけ離れた内容を持つ法律が、
先進国、民主主義国として世界において知られている日本において作られたことが
驚きをもって受け取られました。
 国連人権高等弁務官や国連人権理事会特別報告者などからの法案に対する批判は、
確立された国際人権基準を踏まえて極めて具体尾的な批判です。
 2014年7月15、16日、ジュネーブの欧州国連本部に於いて、『市民的及び政治的権利に
関する国際規約』(通称「自由権規約」)に定められた規程に基づき、第6回日本審査が
行われました。秘密保護法は、すでにLOI(リスト・オブ・イシュー;審査質問事項)が
日本政府に送られた後に生じた問題でしたが、日弁連をはじめ多くのNGOはこれに
ついての単独で或いは共同してレポートを提出し、更に口頭でも自由権規約委員会に
おけるロビー活動を通して委員に問題点を訴えました。その結果、委員会の議長で
あるロドリー教授はまとめとして「どうしてこんな法律が今になって必要なのか、
説明してほしい」と述べました。さらに、委員会の一週間後に出された総括所見に
おいては、国際人権基準に則って、秘密保護法を修正すべきことが勧告されました。
 この小冊子は、秘密保護法に対する国際社会からの批判・懸念の根拠となっている
『表現の自由』に関する国際人権基準について、広く皆様に知っていただくために
編纂されたものです。秘密保護法に反対する運動の中で、広く活用されることを
期待します。

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まとめ

秘密保全法に反対する愛知の会 共同代表 弁護士 中谷雄二

 わが国では、これまで国際人権法に十分な関心が寄せられてきたことはない。
むしろ、戦後長らく政権を担ってきた自民党が結党以来、自主憲法制定を党是と
してきたように、政府が日本国憲法を遵守するのではなく敵視してきたという
歴史から、これに反対する人々も、日本国憲法を重視する一方、国際人権規約を
始めとした国際人権法を構成する諸条約について関心を寄せる人々はごく少数に
とどまった。しかし、日本国憲法の基本原則である国民主権、基本的人権の尊重と
平和主義を根底から脅かす秘密保護法が国会に上程されるや、秘密保護法制に
ついて、国際人権法の専門家が集まって国家秘密の保護と知る権利の調整について、
ツワネ原則を策定したことが紹介されて、俄然、国際人権法に注目が集まった。
ただ、その関心も内容の詳細を知るものは一部にとどまり、国際的にも我が国の
秘密保護法が批判されているとしてその権威付けのために利用されたにとどまった。
 私たち「秘密保全法に反対する愛知の会」(以下、「愛知の会」という)は、
秘密保護法が国会に上程される遥か前の2012年4月に結成して以来、秘密
保護法はこの国を戦争する国にするための法制度であること、国民を政府の
監視の下に置き、表現の自由を始めとする基本的人権を侵害することを理由として
制定に反対しつづけてきた。昨年秋の上程から12月の強行成立までの安倍内閣の
姿勢は、国民の声を無視し続けるばかりか敵視するものであった。法が制定された
後も、制定前後に結成された全国の市民団体に全国ネットワークの結成を呼びかけ、
今日まで反対運動を繰り広げてきた。
 法制定後の反対運動の過程で浮かび上がってきたのが、国際人権法と秘密保護法
との整合性の問題である。特に今年7月に行われた国連の自由権規約委員会に
おいては、我が国が審査の対象となっていたこと、国連特別報告者や国連人権高等
弁務官が秘密保護法に懸念を表明していたことから、自由権規約委員会において
秘密保護法についての勧告や総括所見が出されることが予想された。そのため、
会の中に国際情報部会を設け、自由権規約委員会の審査に向けて、愛知の会からも
委員会に秘密保護法の問題をアピールしようという声があがった。秘密保護法の
問題点は国際人権活動日本委員会や日弁連等がカウンターレポートを用意していた
こともあり、愛知の会も名を連ねたが、我が国政府がどのように建前を述べようと、
国民に対して、ほとんどの情報を開示しない秘密主義は、各国の委員に大きな
衝撃を与えるだろうと、その点に絞って独自のアピールを行った。自由権規約
委員会における審査の状況と各国の国際人権法の専門家からなる規約人権委員会が
秘密保護法に対してとった厳しい態度や、総括所見の内容はこの小冊子の
本文を参照していただきたいが、国際人権法から見ても秘密保護法は撤回して
出し直しを要求される内容だということが明らかである。
 日本国憲法が策定された後に、国際人権法は各権利の内容や権利保障の方法に
関して、豊に発展させられている。日本国憲法と国際人権規約との関係は、その
内容が共通する限り、詳細に制定されている国際人権規約が日本国憲法の内容を
補充、補完する関係にあるものと考えられている。むしろ、私たちは、積極的に
国際人権基準を活用することによって、日本の人権状況の改善を目指すべきなの
である。ところが、わが国では、裁判所・検察官・弁護士ら法律専門家も含めて
国際人権法についての理解が不十分であり、そのため、自由権規約委員会第5回
審査では、国際人権法に対する法教育を充実するよう求める総括所見を出して
いるほどである。
 現在、安倍政権は、秘密保護法の制定に続き、日本国憲法に正面から反する集団的
自衛権の行使を閣議決定で容認することを決めた。多くの反対を押し切って集団的
自衛権の行使を認める閣議決定を安倍首相が急いだ理由は、日米ガイドライン
協議に間に合わせるためという理由だったはずだが、今回の協議では集団的自衛権
行使を前提にした協議は先送りし、協力の対象として周辺事態に限られていたものを、
周辺事態を削除し、全世界大に広げる予定であると報道された。臨時国会冒頭の
安倍首相の所信表明演説では、集団的自衛権の言葉すら一切でてこない。集団的
自衛権を行使するための関連諸法案は、臨時国会ではなく、来年の通常国会で
審議する予定となっている。この秋から年末にかけて政府は、国とそこに住む
人々の生命と暮らしに重大な影響のある集団的自衛権問題と秘密法について何の
論議もせず、「静かに」通り過ぎようとしている。
 私たち国民がなすべきことは、国民の注意を集めないで静かに既定方針を推し
進めようとする政府の行為を憲法や国際人権法に即してキチンと批判していくことで
ある。愛知の会が、秘密保護法反対運動を広げるにあたり最も重視したのは、
秘密保護法の危険性を学ぶことである。地域、団体において徹底的に学習会を
重ねることによって運動を担う人々を生みだした。まさに私たちが上から権威的に
進められようとしている権威主義的統制に抗するのは、一人一人の自覚的個人の
運動によってである。その抵抗の武器は、国際人権条約によって内容を豊にした
憲法であり、それを知った国民の言論による批判である。この小冊子は、国連
人権規約とツワネ原則の概要、自由権規約委員会の審査の状況やその総括所見を
紹介したものである。法制定直後に名古屋で国際人権法から秘密保護法が如何に
間違っているかを講演いただき、私たちに闘いの方向を示し、さらに自由権規約
委員会でのアピール準備からこの冊子への寄稿と継続して応援していただいた
英国エセックス大学の藤田早苗先生、快く論稿を使用することを認めていただいた
海渡雄一弁護士の協力によって完成したものである。ここに感謝申し上げると
ともに、是非、秘密保護法に反対する全国の市民にこの小冊子を活用して秘密
保護法批判に役立てていただくことを強く希望します。闘いは学びから、批判の
視点は知ることから生まれる。

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参考:藤田早苗氏「国際人権委員会の報告からみた日本の人権」
http://nohimityu.exblog.jp/22821114/

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by beshi50 | 2014-10-27 13:22 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
秘密保全法に反対する愛知の会は、11/19(水)18時半から、
ウィルあいちにおいて講演会「世界はどう見ているか-国際人権基準と
秘密保護法」を行います。ぜひご参加ください
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/141119.pdf
http://nohimityu.exblog.jp/22849553/

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秘密保全法に反対する愛知の会講演会
世界はどう見ているか-国際人権基準と秘密保護法

とき 11月19日(水)18時30分から
ところ ウィルあいち3階 大会議室
 地下鉄「市役所」駅2番出口より東へ徒歩約10分
 http://www.will.pref.aichi.jp/frame/f-sisetu.html
お話し 海渡雄一弁護士
参加費 500円
主催 秘密保全法に反対する愛知の会 http://nohimityu.exblog.jp/
協賛 愛知県弁護士会、アムネスティ・インターナショナル日本
チラシ http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/141119.pdf

講師プロフィール
海渡雄一(かいど・ゆういち)
弁護士。第二東京弁護士会所属。
30年にわたり、監獄内の人権や航空機事故に伴う損害賠償のほか、
もんじゅや3.11後の福島原発など原子力問題の訴訟を多数担当し、
脱原発弁護団全国連絡会共同代表を務める。2010年4月から約2年間、
宇都宮健児会長の下で、日弁連事務総長、現在、日本弁護士連合会
秘密保全法制対策本部副本部長として、特定秘密保護法の問題点を
訴える。
日弁連自由権規約WG座長。
グリーンピースジャパン元理事長。

政府は10月14日、秘密保護法の運用基準と施行期日を閣議決定し、
12月10日の施行が決まりました。秘密保護法対策弁護団として
今年のパブコメ意見書提出運動を率先し、秘密法反対ネットでその
理論と行動力で反対運動を担っている海渡さんに秘密法のこれからと、
日弁連自由権規約WG座長として国連人権規約委員会に参加して、
世界はこの秘密保護法をどう見ているか、どう見られているかを
語っていただきます。秘密保護法廃止へ向けての闘い、施行後への
取り組みを一緒に考えましょう。
小冊子「世界はどう見ているか-国際人権基準と秘密保護法」発行と
愛知の会国際人権部会からの報告もあります。

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12・6 秘密保護法施行に反対する大集会&デモ

とき 12月6日(土)2時から集会~デモ
ところ 久屋大通公園 エンゼル広場(栄松坂屋東)
強行採決から1周年~協賛団体募集中 FAX E-Mailでお知らせください

秘密保全法に反対する愛知の会 TEL 052-953-8052 FAX 052-953-8050
E-mail no_himitsu@yahoo.co.jp
http://nohimityu.exblog.jp/


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参考:緊急出版『世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法』ぜひ購入を
http://nohimityu.exblog.jp/22821356/

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http://nohimityu.exblog.jp/
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by beshi50 | 2014-10-20 20:24 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会が、冊子「世界はどう見ているか」
-国際人権基準と秘密保護法- を14/10/14に発行いたしました。
1冊300円(送料別82円)です。全48ページ。
【16/4/7】おかげさまですべて売り切れました。
・申込書(FAX)
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/141017.pdf
・申込メールフォーム
http://ws.formzu.net/fgen/S23406195/


冊子とともに振込用紙を送りますので、後日お支払いください。
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冊子『世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法』

秘密保護法、12月10日施行決定!!
これでわかる、国際人権法と秘密法 日本政府はこんなにずれているのか

法制定後の反対運動の過程で浮かび上がってきたのが、国際人権法と秘密保護法との整合性の問題である。・・・ 国際人権法から見ても秘密保護法は撤回して出し直しを要求される内容だということが明らかである。・・・私たちが上から権威的に進められようとしている権威主義的統制に抗するのは、一人一人の自覚的個人の運動によってである。それこそが、私たち一人一人ができる最大の抵抗である。その抵抗の武器は、国際人権条約によって内容を豊かにした憲法であり、それを知った国民の言論による批判である。・・・闘いは学びから、批判の視点は知ることから生まれる。(冊子「まとめ」から)


目次
はじめに
I 国際人権基準とは---国際情報部会
  1 人権の定義
  2 国連と国際人権規約
  3 表現の自由と国際人権基準
II 一般的意見34とツワネ原則---海渡雄一
  1 自由権規約19条に関する一般的規約34
  2 秘密保護法は自由権規約とツワネ原則に違反する
III 国際人権基準「情報にアクセスする権利」に基づく秘密保護法批判
    ---エセックス大学 藤田早苗
  はじめに
  1 ARTICLE19とオープン・ソサエティ財団による批判
  2 国連特別報告者と国連人権高等弁務官による批判
  3 「情報にアクセスする権利」に関する締約国の義務
  4 自由権規約委員会における審査
  5 国際人権規約の実施と秘密保護法
  6 秘密保護法運用基準へのパブリックコメント
  おわりに
IV まとめ---中谷雄二
V 資料編 
 1)国際連合特別報告者による声明---特定秘密保護法は透明性を脅かすものである
2013/11/21
 2)ARTICLE19による声明---秘密保護法を否決するよう、日本の国会に強く求める
     2013/11/12
 3)国際連合特別報告者による日本政府に対する質問
                           2013/11/9
 4)国際連合特別報告者による日本政府に対する質問にたいする在スイス・
 ジュネーブ国際機関向け日本代表部の回答
    2014/1/31
 5)表現の自由に関する国連特別報告者フランク・ラ・ルー氏のビデオメッセージ
    2014/3/10
 6)運用基準に対するモートン・ハルペリン氏のパブリックコメント
 7)運用基準に対するオープン・ソサエティ・ジャスティス・イニシャチブ(OSJI)の
  サンドラ・コリバー氏(シニア・リーガル・オフィサー)によるパブリックコメント
    2014/8/16
 8)2014年7月、自由権規約委員会、第6回日本審査委員会におけるに
 日本NGO19団体による共同ブリーフィング・プレゼンテーション
2014/7/14
 9)2014年7月、自由権規約委員会、第6回日本審査委員会における
 セイベル・フォー委員の質問
2014/7/16
参考文献

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はじめに
 「特定秘密の保護に関する法律」は、昨日12月6日、国内外の強い批判のなかで、
強行採決により成立しました。「何が秘密?それは秘密」。日本各地の反秘密保護法
デモや集会で使われたこの一句こそ、この法案の本質を突くものです。国連をはじめ
諸外国からは、このような杜撰且つ国際的な人権基準とかけ離れた内容を持つ法律が、
先進国、民主主義国として世界において知られている日本において作られたことが
驚きをもって受け取られました。
 国連人権高等弁務官や国連人権理事会特別報告者などからの法案に対する批判は、
確立された国際人権基準を踏まえて極めて具体尾的な批判です。
 2014年7月15、16日、ジュネーブの欧州国連本部に於いて、『市民的及び政治的権利に
関する国際規約』(通称「自由権規約」)に定められた規程に基づき、第6回日本審査が
行われました。秘密保護法は、すでにLOI(リスト・オブ・イシュー;審査質問事項)が
日本政府に送られた後に生じた問題でしたが、日弁連をはじめ多くのNGOはこれに
ついての単独で或いは共同してレポートを提出し、更に口頭でも自由権規約委員会に
おけるロビー活動を通して委員に問題点を訴えました。その結果、委員会の議長で
あるロドリー教授はまとめとして「どうしてこんな法律が今になって必要なのか、
説明してほしい」と述べました。さらに、委員会の一週間後に出された総括所見に
おいては、国際人権基準に則って、秘密保護法を修正すべきことが勧告されました。
 この小冊子は、秘密保護法に対する国際社会からの批判・懸念の根拠となっている
『表現の自由』に関する国際人権基準について、広く皆様に知っていただくために
編纂されたものです。秘密保護法に反対する運動の中で、広く活用されることを
期待します。

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まとめ

秘密保全法に反対する愛知の会 共同代表 弁護士 中谷雄二

 わが国では、これまで国際人権法に十分な関心が寄せられてきたことはない。
むしろ、戦後長らく政権を担ってきた自民党が結党以来、自主憲法制定を党是と
してきたように、政府が日本国憲法を遵守するのではなく敵視してきたという
歴史から、これに反対する人々も、日本国憲法を重視する一方、国際人権規約を
始めとした国際人権法を構成する諸条約について関心を寄せる人々はごく少数に
とどまった。しかし、日本国憲法の基本原則である国民主権、基本的人権の尊重と
平和主義を根底から脅かす秘密保護法が国会に上程されるや、秘密保護法制に
ついて、国際人権法の専門家が集まって国家秘密の保護と知る権利の調整について、
ツワネ原則を策定したことが紹介されて、俄然、国際人権法に注目が集まった。
ただ、その関心も内容の詳細を知るものは一部にとどまり、国際的にも我が国の
秘密保護法が批判されているとしてその権威付けのために利用されたにとどまった。
 私たち「秘密保全法に反対する愛知の会」(以下、「愛知の会」という)は、
秘密保護法が国会に上程される遥か前の2012年4月に結成して以来、秘密
保護法はこの国を戦争する国にするための法制度であること、国民を政府の
監視の下に置き、表現の自由を始めとする基本的人権を侵害することを理由として
制定に反対しつづけてきた。昨年秋の上程から12月の強行成立までの安倍内閣の
姿勢は、国民の声を無視し続けるばかりか敵視するものであった。法が制定された
後も、制定前後に結成された全国の市民団体に全国ネットワークの結成を呼びかけ、
今日まで反対運動を繰り広げてきた。
 法制定後の反対運動の過程で浮かび上がってきたのが、国際人権法と秘密保護法
との整合性の問題である。特に今年7月に行われた国連の自由権規約委員会に
おいては、我が国が審査の対象となっていたこと、国連特別報告者や国連人権高等
弁務官が秘密保護法に懸念を表明していたことから、自由権規約委員会において
秘密保護法についての勧告や総括所見が出されることが予想された。そのため、
会の中に国際情報部会を設け、自由権規約委員会の審査に向けて、愛知の会からも
委員会に秘密保護法の問題をアピールしようという声があがった。秘密保護法の
問題点は国際人権活動日本委員会や日弁連等がカウンターレポートを用意していた
こともあり、愛知の会も名を連ねたが、我が国政府がどのように建前を述べようと、
国民に対して、ほとんどの情報を開示しない秘密主義は、各国の委員に大きな
衝撃を与えるだろうと、その点に絞って独自のアピールを行った。自由権規約
委員会における審査の状況と各国の国際人権法の専門家からなる規約人権委員会が
秘密保護法に対してとった厳しい態度や、総括所見の内容はこの小冊子の
本文を参照していただきたいが、国際人権法から見ても秘密保護法は撤回して
出し直しを要求される内容だということが明らかである。
 日本国憲法が策定された後に、国際人権法は各権利の内容や権利保障の方法に
関して、豊に発展させられている。日本国憲法と国際人権規約との関係は、その
内容が共通する限り、詳細に制定されている国際人権規約が日本国憲法の内容を
補充、補完する関係にあるものと考えられている。むしろ、私たちは、積極的に
国際人権基準を活用することによって、日本の人権状況の改善を目指すべきなの
である。ところが、わが国では、裁判所・検察官・弁護士ら法律専門家も含めて
国際人権法についての理解が不十分であり、そのため、自由権規約委員会第5回
審査では、国際人権法に対する法教育を充実するよう求める総括所見を出して
いるほどである。
 現在、安倍政権は、秘密保護法の制定に続き、日本国憲法に正面から反する集団的
自衛権の行使を閣議決定で容認することを決めた。多くの反対を押し切って集団的
自衛権の行使を認める閣議決定を安倍首相が急いだ理由は、日米ガイドライン
協議に間に合わせるためという理由だったはずだが、今回の協議では集団的自衛権
行使を前提にした協議は先送りし、協力の対象として周辺事態に限られていたものを、
周辺事態を削除し、全世界大に広げる予定であると報道された。臨時国会冒頭の
安倍首相の所信表明演説では、集団的自衛権の言葉すら一切でてこない。集団的
自衛権を行使するための関連諸法案は、臨時国会ではなく、来年の通常国会で
審議する予定となっている。この秋から年末にかけて政府は、国とそこに住む
人々の生命と暮らしに重大な影響のある集団的自衛権問題と秘密法について何の
論議もせず、「静かに」通り過ぎようとしている。
 私たち国民がなすべきことは、国民の注意を集めないで静かに既定方針を推し
進めようとする政府の行為を憲法や国際人権法に即してキチンと批判していくことで
ある。愛知の会が、秘密保護法反対運動を広げるにあたり最も重視したのは、
秘密保護法の危険性を学ぶことである。地域、団体において徹底的に学習会を
重ねることによって運動を担う人々を生みだした。まさに私たちが上から権威的に
進められようとしている権威主義的統制に抗するのは、一人一人の自覚的個人の
運動によってである。その抵抗の武器は、国際人権条約によって内容を豊にした
憲法であり、それを知った国民の言論による批判である。この小冊子は、国連
人権規約とツワネ原則の概要、自由権規約委員会の審査の状況やその総括所見を
紹介したものである。法制定直後に名古屋で国際人権法から秘密保護法が如何に
間違っているかを講演いただき、私たちに闘いの方向を示し、さらに自由権規約
委員会でのアピール準備からこの冊子への寄稿と継続して応援していただいた
英国エセックス大学の藤田早苗先生、快く論稿を使用することを認めていただいた
海渡雄一弁護士の協力によって完成したものである。ここに感謝申し上げると
ともに、是非、秘密保護法に反対する全国の市民にこの小冊子を活用して秘密
保護法批判に役立てていただくことを強く希望します。闘いは学びから、批判の
視点は知ることから生まれる。

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参考:藤田早苗氏「国際人権委員会の報告からみた日本の人権」
http://nohimityu.exblog.jp/22821114/

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by beshi50 | 2014-10-17 20:40 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
名古屋NGOセンターのニュースレター「さんぐりあ」105号(2014年10月)に、
藤田早苗氏(イギリス・エセックス大学人権センター)が
「人権について考えてみよう -国連人権委員会の報告からみた
 日本の人権-」を投稿いたしました。
http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/105-2-3.pdf

2014年7月15日、16日にジュネーブで行われた国連自由権規約委員会の
説明や、秘密保護法への質問と勧告について分かりやすく記載されています。
名古屋NGOセンター、藤田氏の了承を得て転載いたします。

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特定非営利活動法人 名古屋NGOセンター
http://www.nangoc.org/
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by beshi50 | 2014-10-16 23:59 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会は、14/8/21(木)18時30分から、
ジュネーブ人権規約委員会日本審査傍聴報告会を行います。
ぜひご参加ください。

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ジュネーブ人権規約委員会日本審査傍聴報告会

さる7月15、16日、ジュネーブの欧州国連本部にて自由権規約委員会による日本審査があり、「愛知の会国際情報部」から酒井、津田がこの傍聴に参加してきましたので、その報告会を下記の通り行います。

第二次大戦までは人権は国内問題との認識でしたが、大戦中にナチが国境を越える大規模な人権侵害を行ったことを踏まえ、人権を国際問題として取り扱おうとの合意が形成されました。「人権の実現」が国連設立目的の一つとされ、『世界人権宣言』(1948年)を元に、『社会権規約』と『自由権規約』の二つの国際人権規約が条約として発効しました(1976年)。この3文書を国際人権章典と言い、国際人権基準の核をなすものです。日本も1979年にこの二つの人権規約に加盟(批准)しました。

条約加盟国は定期的に条約機関による審査を受ける義務があり、今回の自由権規約日本審査は2008年以来6回目になります。「愛知の会」は他のNGOとともに秘密保護法の問題点を委員会に事前報告し、今回の審査に取り上げるよう要請しました。また、委員会開会直前には各委員に「愛知の会」が用意した独自資料(秘密法成立過程の審議内容と国連特別報告者への日本政府回答を開示請求したが、ほとんど黒塗りであったことを示すことで、日本政府の秘密体質を暴露するもの)を配布することができました。秘密保護法は事前の審議項目(リスト・オブ・イッシュー)に入っていなかったにもかかわらず、審議が行われ、委員会総括所見にも取り上げられました。


日時:8月21日(木)18時30分〜21時
場所:労働会館内 愛知働くもののいのちと健康を守るセンター(金山)
〒456-0006 名古屋市熱田区沢下町9-3 労働会館本館 306号
http://inochikenkouaichi.blog.fc2.com/blog-category-14.html

※酒井、津田の報告後、参加者による自由な討論を行いたいと思います。

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・国連規約人権委員会 日本に対する勧告
 http://tbinternet.ohchr.org/_layouts/treatybodyexternal/Download.aspx?symbolno=CCPR/C/JPN/CO/6&Lang=en
 仮訳 NGOのネットワークによる訳
 http://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2014/07/post-110.html

秘密保護法 国連人権理事会特別報告者の懸念に対する日本政府回答が非公開
 決定書 http://www.ombudsman.jp/data/140131-2.pdf
 開示文書 http://www.ombudsman.jp/data/H25-11.pdf

ラ・ルー氏の批判(国連webに掲載)
  https://spdb.ohchr.org/hrdb/24th/public_-_UA_Japan_19.11.13_(1.2013).pdf
  和訳(秘密保全法に反対する愛知の会 国際部会作成)
  http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/131119.pdf
最終的な日本国政府の国連への回答(2014/1/31) (国連webに掲載)
  https://spdb.ohchr.org/hrdb/25th/Japan_31.01.14_(1.2013).pdf
  和訳 (秘密保全法に反対する愛知の会 国際部会作成)
  http://nagoya.ombudsman.jp/himitsu/140131.pdf

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by beshi50 | 2014-08-16 23:01 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)
イギリス・エセックス大学講師の藤田早苗氏が、エセックス大学に秘密保護法に関して
論稿を投稿し、掲載されました。ぜひご活用ください。

1 August 2014 By Sanae Fujita
The Japanese Secrecy Act: A Serious Step Backwards for Transparency, Human Rights and Democracy
http://blogs.essex.ac.uk/hrc/2014/08/01/the-japanese-secrecy-act-a-serious-step-backwards-for-transparency-human-rights-and-democracy/#more-207

・PDF版 http://www.nagoya.ombudsman.jp/himitsu/2014Aug1.pdf


昨年の強行採決から先月の国連自由権規約委員会の勧告までを手短に紹介してあります。
特別報告者の声明やハルペリン氏の発言、自由権規約へのカウンターレポート、勧告へのリンクもはってあります。

また、ジュネーブで2014年7月15,16日に開催された「国連の市民的及び政治的権利に関する委員会」で
配布した「黒塗り資料」の写真も入れてあります。

なお、秘密保護法への国際社会からの批判の詳細は藤田早苗氏が執筆した
「国連人権条約から見た秘密保護法の問題性」海渡雄一、清水勉、田島康彦 編
『検証秘密保護法 何が問題か―検証と批判―』(岩波書店 2014年)163-175頁も
ご参考ください。

以下、日本語訳を、秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会の酒井健次さんが行いました。

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日本の秘密保護法:透明性、人権と民主主義に対する深刻な後退
                              エセックス大学 藤田早苗

 2013年12月6日、日本の国会は広範な国民の抗議の中で、秘密保護法の採決を強行した。この採決のとき、国会議事堂の周りでは、1万人以上の人々が抗議の意思表示をしていた。日本全国で広範囲な反秘密保護法運動が行われた。人々はこの秘密保護法が国民の情報を知る権利にとって否定的は影響を及ぼし、更に日本が過去に犯した過ち、即ち、戦争への道を開くのでないかとの懸念をもっている。日本では、先の戦争(日中15年戦争、太平洋戦争、或いは大東亜戦争などと言われている戦争;訳者註)は政府による秘密とごまかしが、戦争を起こす上での要因の一つとなったと信じられている。

 日本は民主的で経済的に発展した国であり、人権問題の分野で大きな議論を引き起こしてはいない。しかしながら、秘密保護法の成立は日本に於ける人権状況の深刻な後退を示すものである。

透明性の欠如と審議過程の非民主性

 秘密保護法は昨年の9月に作成されたのではあるが、日本政府はこの法律に対する2週間のパブリックコメント(意見公募)をおこなった。限られた時間枠であったにも拘らず、90480件のパブリックコメントが寄せられ、そのうち69579件は法案に反対するものであった。しかし、多くの市民の意見は政府によってしかるべく取り入れられることはなく、法案作成の過程は秘密とされ極めて非民主的な方法で行われた。市民運動をしている幾つかのグループは法案作成の過程についての情報開示を要求したが、彼らが受け取ったのは”編集済み”の文書であった。(黒塗り文書の写真)
 法案は最終的に、内閣が法案を承認した2013年10月25日に開示されたが、このときには法案の通過まで僅か6週間を残すのみであった。結局、衆議院での質疑・応答が行われたのは僅か41時間、参議院でのそれはたったの22時間であった。これに比べて、南アフリカ共和国が秘密法を作成したときには、政府はその起草に2年以上をかけ、国際的な学識経験者や市民社会による法案についての議論を行った。このような議論や学識経験者のアドバイスがないことによって、日本の秘密保護法案の内容は極めてお粗末なものになってしまった。アメリカの国家安全保障に関する専門家は「この法律は21世紀に民主的な政府が考案したものの中でも最悪のものである」と述べた。

国際社会からの批判

 昨年11月、国際社会によってこの法案について深刻な懸念が表明された。エセック大学の卒業生である友人の助けを借りて、私はこの法案を英語に翻訳しARTICLE19(表現の自由に関する代表的なNGO)と表現の自由に関する国連特別報告者のFrank La Rue氏に送った。これらの人々はこの法案が情報を知る自由に対する脅威となる可能性を含むと結論し日本政府に対する公式の声明を発表した。

 ラ・ルー氏は「法案は秘密にされる範囲が非常に広くまた明確でないばかりでなく内部告発者及び秘密に関して報道したジャーナリストに対しても深刻な脅威をなる」ことを指摘した。ラ・ルー氏はまた、情報の公開に対してこの法律によって制定されている罰則について注意を喚起し、「善意によって、法律違反或いは公的機関の不正行為を公表した公務員は法的処罰から守られるべきであること」を強調した。

 ラ・ルー氏の声明は国連の健康の権利に関する特別報告者のAnand Grover氏との連携の下に発表された。グローバー氏は2012年に福島を訪問した。グローバー氏は緊急事態においては情報の完全な透明性が必要であることを強調した。しかし、安倍晋三首相はこれら特別報告者の声明に注意を払わなかったし、国会においてラ・ルー氏は問題の法案について誤解しており、ラ・ルー氏の意見は国連人権理事会から発せられたものでないと述べた。

 国連特別報告者の声明はこの法案に対する国際的な認識となった。2013年12月3日の国連人権高等弁務官Navi Pillay氏の記者会見において、この法案についての質問が提起された。ナビ・ピレイ氏はそれに対する応答の中で、「日本政府は何よりも日本国憲法と国際人権法によって保障されている情報へのアクセスと表現の自由に対する適切な保証措置を講ずるべきであり、それなくして、法案の成立を急ぐべきでない」と主張した。更にまた、日本政府は国民の懸念の声に耳を傾けるべきだとも主張した。

 このピレイ氏の声明は日本の自民党を怒らせた。何人かの自民党議員はピレイ氏の声明は内政干渉であり、ピレイ氏は高等弁務官失格だと論じた。自民党外交部会議長の城内稔氏は、「なぜこのような事実誤認の発言をしたのか、調べて回答させるべきだ。場合によっては謝罪や罷免(要求)、分担金の凍結くらいやってもいい」と述べた。(2013年12月5日付毎日新聞)

 安倍首相は国会においてジュネーブの外務省日本代表部はナビ・ピレー氏と会談し政府が、国会が適切なチェックアンドバランスを確保するように、法案の修正をしていることを伝え、ピレー氏も納得したと述べた。しかし、国連の人権高等弁務官事務所によれば、ピレー氏は法案が修正されたことについては了解したが、彼女は依然として法律の最終案について日本政府と議論を続けることを望んでいる。即ち、ピレー氏は依然としてこの法律に懸念を持っているのである。この議論を進めるためには、日本政府が公式に法律の公用語への翻訳をする必要があるが、翻訳の作業は大変遅れており、公式の翻訳はやっと7月に公表された。ピレー氏の任期は2014年7月までであり、はたして、ナビ・ピレー氏がその任期中に日本政府との議論を再開できるかどうかははっきりしない。

独立検証機関?
 国際人権法は締約国に対して、情報へのアクセスを制限する法律には独立した監視機関を設置することを要請している。しかし、日本においては、権威ある独立の監視機関が設置されていない。日本政府は法案を修正し監督機関(1つの外部アドヴァイザーによる委員会と3つの政府機関による委員会)を付け加えたが、外部アドバイザーの委員会は個々の特定秘密指定或いは指定解除を扱うことは出来ない。その他の政府機関による委員会は独立性はないし監視能力も無い。

 政府によるこれらの機構に加えて、国会の常置委員会が衆参両院それぞれ僅か7時間の議論の結果設立された。真っ当な議論が行われなかったので、その委員会についての法案に含まれる様々な弱点は修正されなかった。例えば、当該委員会は何らかの内部告発をすることを容認することはないし、情報の非開示の決定が不適切であるとことを決定する強制力も無い。

国連の市民的及び政治的権利に関する委員会による再検討

 2014年7月15,16日の2日間、「国連の市民的及び政治的権利に関する委員会」は日本についての定期審査を行った。この会議において、日本の市民団体は、秘密保護法をヘイトスピーチの問題と共に、2つの優先すべき重要問題の一つとして選んだ。この法律に対するカウンターレポートが、弁護士連合会や19のNGOの連合体のような日本の複数の団体から会議に提出された。更に、Amnesty InternationalおよびOpen Society Justice Initiative がレポートを提出した。
 秘密保護法は2014年12月までは施行されることは無いが、法律の条項が萎縮効果を齎すと予想されるために、委員会の委員の注目を集めた。Anja Sebert-Fohr(ドイツ)氏の日本政府代表団への質問に続いて、委員会の議長、Nigel Rodly教授は、そもそもどうしてこんな法律が必要になったのかを尋ねた。
 委員会はその最終所見において、秘密保護法は秘密指定について曖昧で広範囲の事柄を含んでおり、また、重大犯罪に匹敵する重罰を設けていることから、ジャーナリストや人権擁護活動家の活動に萎縮効果を作り出す可能性があることについて懸念を表明した。更に、最終所見は、日本政府がこの法律とその適用に際して自由権規約19条が定めている厳しい条件に沿って運用されることを保証するためのあらゆる必要な方策を講ずるべきであると述べている。

 この最終所見は大きな成果であり、また日本における秘密保護法制に反対している人々に対して、大きな励ましとなるものである。日本政府に日本における情報の透明性と人権のための行動を取らせるための挑戦はこれからも続く。
(訳; 国際情報部会 酒井 健次)


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by beshi50 | 2014-08-04 22:37 | 国際情報部会 | Trackback | Comments(0)